前回最低限のテストを終えたレーザー彫刻機ですが、むき出しのため問題点もありました。
- 煙が発生する
- レーザーの反射光を直視すると目に有害
これらの対策として、ケースを作成してその中で運用することとします。
設計
下調べ
ネットで調べるとケースをすでに作った人がいたので、参考にさせてもらいます。

なるほど、フィルターを通すとわずかなにおいだけになる模様。
本体はポプラ合板で、
排気は空気清浄機のフィルターを通して、大風量ファンで排出。
電源はACアダプタからとる、という構成ですね。
以上を踏まえて、仕様を決めていきます。
部品選定
筐体
照射部が端まで移動しても衝突しないよう、必要な内部空間を検討します。

右側の突き出しているところはフィルター部です。
このサイズに板の厚みを考慮して図面にします。
素材は910×1820mmのOSB合板としました。

こんな感じで、部品を切り出しました。
フィルター
フィルターは、こちらの灰皿の替えフィルターを採用。
フィルタ取り付け部の構造を簡素化したかったので、ファンより少し大きいフィルターにしました。
その中で、最安の物を選定。1299円で2枚入りでした。
ファン
ファンは、フィルターによる抵抗があるため、抵抗に強いシロッコファンを選定。12vで駆動するタイプにして、レーザー彫刻機本体から電源を取ります。

本体にコネクタをはんだ付けして、電源を供給します。0.65Aと大した電流じゃないので、とりあえずコネクタ部はピンヘッダとします。
製作
ボンドを塗って、コーススレッドを打って組み立てていきます。
次にファンとフィルターを装着。


吸気口を開けます。直径38mmとしました。

開けた穴には、レーザーの反射光が漏れないようにカバーを作って取り付けます。
吸気口は排気口の対角線上に1か所だけ開けました。こうすることで効率よく空気が入れ替わります。

ついでに本体を置く位置に目印をしておきます。
今後大きいものを加工する可能性も考え、ケースに固定はしません。
完成です。コンパクトさは失われましたが、性能はいかに。
テスト

MDFをカットしていきます。
照射中、排気口から煙は全く見えません。
においも煙特有のむせる感じがなく、木酢液のような匂いです。
換気をすれば許容範囲でしょうか。
光の漏れもありません。
改善したい点
当初の目的は達成されましたが、使っているうちに改善したい点も出てきたので、そのうち直すかもしれません。
2020/11/10追記、対策しました。
- レーザー照射のタクトスイッチが照準用弱レーザースイッチの隣にあり、誤って押すと危険。→エポキシパテを盛って封印しました。
稼働中に見えないので、安全なのぞき窓orカメラをつける。→見えなくても支障ないことが判明。コネクタの逆差し対策→頻繁に取り外すことはなかったので不要。蓋を車のトランクみたいに手を放しても保持するようにしたい。→頻繁に使うものでないので不要
あと、蓋を蝶番方式に変更して、ワンバイツーで脚を作りました。テスト写真は変更後のものです。
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