レーザー彫刻機の導入(その3 ケース作成)

前回最低限のテストを終えたレーザー彫刻機ですが、むき出しのため問題点もありました。

  1. 煙が発生する
  2. レーザーの反射光を直視すると目に有害

これらの対策として、ケースを作成してその中で運用することとします。

設計

下調べ

ネットで調べるとケースをすでに作った人がいたので、参考にさせてもらいます。

FABOOL Laser Miniの集煙装置付き保護ケースを格安で作ってみた
久々のFABOOL関連投稿です。FABOOL Laser Mini 3.5W 標準フレーム版の集煙装置付きの保護ケースを格安で作ってみました。

なるほど、フィルターを通すとわずかなにおいだけになる模様。
本体はポプラ合板で、
排気は空気清浄機のフィルターを通して、大風量ファンで排出。
電源はACアダプタからとる、という構成ですね。

以上を踏まえて、仕様を決めていきます。

部品選定

筐体

照射部が端まで移動しても衝突しないよう、必要な内部空間を検討します。


右側の突き出しているところはフィルター部です。
このサイズに板の厚みを考慮して図面にします。

素材は910×1820mmのOSB合板としました。

こんな感じで、部品を切り出しました。

フィルター

フィルターは、こちらの灰皿の替えフィルターを採用。

フィルタ取り付け部の構造を簡素化したかったので、ファンより少し大きいフィルターにしました。
その中で、最安の物を選定。1299円で2枚入りでした。

ファン

ファンは、フィルターによる抵抗があるため、抵抗に強いシロッコファンを選定。12vで駆動するタイプにして、レーザー彫刻機本体から電源を取ります。

本体にコネクタをはんだ付けして、電源を供給します。0.65Aと大した電流じゃないので、とりあえずコネクタ部はピンヘッダとします。

製作

ボンドを塗って、コーススレッドを打って組み立てていきます。

次にファンとフィルターを装着。

吸気口を開けます。直径38mmとしました。

開けた穴には、レーザーの反射光が漏れないようにカバーを作って取り付けます。
吸気口は排気口の対角線上に1か所だけ開けました。こうすることで効率よく空気が入れ替わります。

ついでに本体を置く位置に目印をしておきます。
今後大きいものを加工する可能性も考え、ケースに固定はしません。

完成です。コンパクトさは失われましたが、性能はいかに。

テスト

MDFをカットしていきます。
照射中、排気口から煙は全く見えません。
においも煙特有のむせる感じがなく、木酢液のような匂いです。
換気をすれば許容範囲でしょうか。
光の漏れもありません。

改善したい点

当初の目的は達成されましたが、使っているうちに改善したい点も出てきたので、そのうち直すかもしれません。
2020/11/10追記、対策しました。

  1. レーザー照射のタクトスイッチが照準用弱レーザースイッチの隣にあり、誤って押すと危険。→エポキシパテを盛って封印しました。
  2. 稼働中に見えないので、安全なのぞき窓orカメラをつける。 →見えなくても支障ないことが判明。
  3. コネクタの逆差し対策 →頻繁に取り外すことはなかったので不要。
  4. 蓋を車のトランクみたいに手を放しても保持するようにしたい。 →頻繁に使うものでないので不要

あと、蓋を蝶番方式に変更して、ワンバイツーで脚を作りました。テスト写真は変更後のものです。

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